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三菱ケミカルホールディングス(MCHC)は、2006年5月の取締役会において決議したリスク管理やコンプライアンス、取締役の職務執行、情報管理、監査体制などの内部統制システムに関する基本方針について、毎期終了後に取締役会でその運用状況を検証するとともに、必要に応じてその内容の見直しを行うことにより、内部統制システムの強化・徹底を図っています。
2010年度は、金融商品取引法の内部統制報告制度に従って「財務報告に係わる内部統制の評価」を実施し、内部統制システムが有効に働いていることを確認しました。
また2011年4月から始まった5ヵ年の中期経営計画APTSIS15において海外売上高比率を45%以上にたかめるべく海外におけるエリア戦略の充実・強化を推進しております。その一環として中国及び米国において対外的な代表機能、リスク管理及びコンプライアンス体制、内部監査体制に係わる管理監督および指導を中心とした管理体制の整備・強化を目的として、2010年11月に米国に三菱ケミカルホールディングスアメリカ社、2011年1月に中国に三菱化学控股管理(北京)有限公司をMCHCの全額出資子会社として設立しています。今後はこれらのMCHCの現地法人を通じて、現地の状況に応じたMCHCグループ会社の内部統制の取り組みを一層強化していくこととしています。
今後は、これまでの内部統制システムの整備運用状況と評価結果を踏まえて、より効率的で効果的な内部統制評価を実施していきます。さらに、内部統制システムの改善や業務の標準化などを通じて、業務運営の効率化・合理化を推進していきます。
三菱ケミカルホールディングス(MCHC)グループは、グループとしての社会的責任を果たし、企業価値の維持・向上を図るために、リスク管理システムの整備に注力してきました。2006年4月に、MCHCの取締役社長をグループのリスク管理統括責任者とするリスク管理体制を構築するとともに、事業活動に伴う重大なリスクの顕在化を防ぎ、万一リスクが顕在化した場合の人的・経済的・社会的損害を最小限にとどめることを目的として、「三菱ケミカルホールディングスグループ・リスク管理基本規程」を策定し、その適切な運用に努めています。
グループのリスク管理に関する方針やグループにとっての重大リスクへの対応など、MCHCグループのリスク管理に関する重要な事項は、「経営会議」で審議しており、その審議に基づいてリスク管理統括責任者として取締役社長が意思決定を行っています。
また、4つの事業会社では、個々の事業特性に応じたリスク管理システムを構築するとともに、その子会社に対してリスク管理システムの構築と運用の定着を指導・支援しています。
MCHCは、リスク管理システムの更なる強化にはグループ内でのリスクに関する情報の共有化が重要であると考え、MCHCと各事業会社との定期的な会合を開催し、グループ内で共通するリスクやリスクの管理手法などの情報交換を行っています。
2010年度も前年度に引き続き、MCHCグループのリスク管理システムの整備・運用状況のモニタリングや重大リスクの把握・評価を行ったほか、グループ横展開が必要な顕在化事案、安保理決議に基づくイラン制裁問題や中国調達リスク、情報セキュリティーなどのリスクファクターについて、その解消や削減に向けた社内プロモーションを実施しました。また、地球環境に関するリスクや海外グループ会社の内部統制などMCHCグループとして重点的に取り組むべきリスクを摘出・整理し、それらへの対応を実施しています。
例えば海外グループ会社の内部統制強化について、2011年1月に設立したMCHC中国現地法人の三菱化学控股管理(北京)有限公司(MCHB)とともに中国国内のMCHCグループ会社のリスク管理の取り進めについて方針を定め現在整理し、取り組みを始めています。
一方、2011年3月に発生した東日本大震災に際しては、各事業会社の被害状況の把握や被災場所の復旧などへの支援を行ってきました。今回の大震災をうけて、従業員の安否確認や連絡体制などの反省点を踏まえ、かつ今後発生が予測されている首都直下型地震や東海地震等の東日本の大きな災害を想定した本社機能の継続や社会機能維持事業者への製品供給継続に向けた、全般的な事業継続計画(BCP)の見直しを行っています。
また、2011年度は4事業会社を中心に、引き続きグループ各社のリスク管理システムの構築と運用の定着を支援していくとともに、コンプライアンス、海外事業展開、原材料調達・製品供給のBCP関連対応などのMCHCとして重点的に取り組むリスクについて、具体的な対応策を講じてリスク低減に向けて取り組んでいくことにしています。
リスク管理体制(2011年6月30日現在)
三菱ケミカルホールディングスでは、グループ基盤強化室を設置し、生産技術、環境・安全などについてグループ横断的に基盤の整備・強化を図っています。また、三菱化学、田辺三菱製薬、三菱樹脂、三菱レイヨンの担当部長が参加する「4社協議会」を適宜開催し、グループの環境・安全に関する活動の認識の統一や各社の方針や課題についての情報交換・意見交換を行っています。
三菱ケミカルホールディングス(MCHC)グループは、「コンプライアンス」という言葉を"法令遵守"にとどまらず、企業倫理や社会的なルールの遵守までを含めたより広い意味で捉えています。そして、コンプライアンスを経営上の最重要課題と位置づけ、基本規程となる「三菱ケミカルホールディングスグループ企業倫理憲章」 「三菱ケミカルホールディングスグループ・コンプライアンス行動規範」「三菱ケミカルホールディングスグループ・コンプライアンス推進規程」などの関連規則を策定しています。
また、コンプライアンスを着実にグループ内に浸透させていくために、MCHCの取締役会が選任したグループCCO(Chief Compliance Officer:コンプライアンス推進統括執行役員)を責任者として、MCHCの「内部統制推進室」がコンプライアンスを所管するとともに、4つの事業会社に「コンプライアンス推進委員会(企業倫理委員会)」を設置しています。MCHCは、事業会社に対して行動規範の策定やガイドブックの作成、教育研修・講習会などの啓発活動の実施、業務監査・モニタリングの実施、コンプライアンス・ホットラインの整備と運用状況の管理などを要請しています。また、事業会社の活動を支援していくために、研修を担当する講師の派遣、ツール制作などを行っています。
海外のグループ会社においても、「三菱ケミカルホールディングスグループ企業倫理憲章」を共通の基本規程とし、各国の法制や社会規範に合わせた行動規範、推進規程を策定してコンプライアンスの確保・強化に取り組んでいます。
推進体制
三菱ケミカルホールディングスグループ・コンプライアンス講演会
2010年度は、11月に社外弁護士を招いて三菱ケミカルホールディングス(MCHC)の役員やグループ会社の社長、CCO(Chief Compliance Officer)を対象に「社会からの信頼に応えるとは−コンプライアンス・CSR経営の実務的検討−」と題した講演会を開催しました。また、8月には、MCHCグループ各社の新任取締役を対象とした研修も実施しました。
2010年度は、田辺三菱製薬の薬事法違反による行政処分や三菱化学の環境データの不適切な処理など、企業の信頼を揺るがす事案が発生したことを踏まえて、これら事案の原因を徹底的に究明するとともに、有効な再発防止対策を策定し水平展開しています。今後とも、グループ会社へのコンプライアンス浸透に関する施策の支援に注力していきます。
また、コンプライアンスの更なる強化にはグループ内でのコンプライアンスに関する情報の共有化が重要であると考え、MCHCと各事業会社との定期的な会合を開催し、グループ内で共通する課題などにつき情報交換を行っています。
三菱ケミカルホールディングス(MCHC)の監査室は、MCHCグループの各社を対象に毎年実施している内部統制活動の自己評価(CSA: Control Self Assessment)において、コンプライアンスの遵守状況に関する質問を通じ、グループ各社におけるコンプライアンス推進状況を把握しています。
三菱ケミカルホールディングス(MCHC)は、2008年度から内部統制推進室長または社外の弁護士を窓口として、コンプライアンスに関わる相談・報告窓口「ホットライン・システム」をMCHCグループ各社の構成員に対し開設し、その適切な運用と周知に努めています。
報告・相談者には、秘密厳守、不利益の排除、プライバシーや人権の保護を確約し、寄せられた情報については内部統制推進室長をリーダーとする調査チームが対応しています。問題を確認した場合にはコンプライアンス推進統括執行役員(CCO:Chief Compliance Officer)の指揮のもと、早期の対応と是正を図っています。
三菱ケミカルホールディングス(MCHC)は、社内外の脅威から情報システム資産を保護し、グループとして企業価値の維持・向上を図っていくために、「三菱ケミカルホールディングスグループ・情報システムセキュリティポリシー」を制定しています。
この情報システムセキュリティポリシーでは、「三菱ケミカルホールディングスグループ各社は、情報システム資産を基盤の一部としてとらえ、情報セキュリティの確保に努める」ことを基本方針として定めています。また、MCHCグループ基盤強化室の情報システム担当執行役員を統括責任者とする「三菱ケミカルホールディングスグループ情報システムセキュリティ管理委員会」と、「情報システムセキュリティ管理責任者」をグループ各社に設置することとしており、グループ全体の情報システムセキュリティの確実な維持・管理と改善を図っています。
また、海外を含むグループの全構成員に対しては、情報システムセキュリティポリシーと関連規程の遵守を義務づけ、それらの周知徹底を図るために啓発・教育を定期的に実施しています。