三菱ケミカルホールディングス

THE KAITEKI COMPANY

KAITEKI 価値

【素材分野】モノづくりの革新を支える環境にやさしく、高機能な植物由来プラスチック「DURABIO®」

高機能なバイオエンジニアリングプラスチック「DURABIO®」。ガラスの代替用途や自動車の内外装材用途など幅広い分野に展開しています。植物由来の原料を用いたプラスチック製品でありながら、高い透明性や光学特性、耐候性、耐傷付き性、撥菌性など様々な機能を兼ね備えます。これからのモノづくりを「DURABIO®」が変えていきます。

  1. 【01 技術 - KAITEKIを実現する製品技術】バイオで作る、新しいプラスチック - ガラスとプラスチック両方の特長を備えた「DURABIO®」
  2. 【02 応用 - KAITEKIソリューション】カーライフを変えた色と透明感 - 自動車メーカーが注目する新素材へ
  3. 【03 発展 - さらなるKAITEKIに向けて】モノづくりを支える新素材へ - 広がる「DURABIO®」の世界」

01 技術 - KAITEKIを実現する製品技術

バイオで作る、新しいプラスチック

【ガラスとプラスチック両方の特長を備えた「DURABIO®」】重合プロセスや添加剤を改善することで、三菱化学は、植物由来のイソソルバイドを用いたエンジニアリングプラスチックを世界で初めて量産化しました。

植物由来の高機能バイオエンジニアリングプラスチック

持続可能な社会の実現に向けて

私たちの生活に欠かせないプラスチック。その一方で、化石燃料資源の枯渇が懸念され、限りあるエネルギー資源をどう利用していくかが大きな課題となっています。こうした課題に対応するために、MCHCグループでは、サステイナブルリソース(持続可能な資源)事業として、原料の一部、または全量を石化原料由来から植物由来に転換したバイオプラスチックの開発・製造を進めています。その成果の一つが、三菱化学が開発した植物由来の高機能バイオエンジニアリングプラスチック「DURABIO®」です。

多くの機能を備えた「DURABIO®」

三菱化学は、世界で初めて植物由来のイソソルバイドを原料としたエンジニアリングプラスチックの量産化に成功しました。植物由来ですが、生分解性ポリマーではなく、耐久性、耐熱性、耐衝撃性に優れ、さらに高い透明性、優れた光学特性、光による劣化が少ない耐光性など、数多くの機能を備えます。また、発色性が良く、透明度が高いため、顔料を配合するだけで、つややかな光沢のある表面をつくることができます。表面が硬くて丈夫なので、擦り傷や切り傷がつきにくく、そのため、塗装工程が不要になり、塗料から発生するVOC(揮発性有機化合物)排出を低減することが可能です。さらに、バイオエンプラとしては世界で初めて、表面に付着した菌類を、水などで洗い流した際、表面に菌が残りづらい性能(撥菌性)も有しています。
ガラスとプラスチック両方の特長を備えた「DURABIO®」は、ガラス代替部材をはじめ、幅広い分野で注目されています。

Challenge

地球のKAITEKIと暮らしのKAITEKIを実現するために誕生した植物由来の高機能エンジニアリングプラスチック「DURABIO®」。この新素材にモノづくりの革新にチャレンジする自動車メーカーが注目しました。

02 応用 - KAITEKIソリューション

カーライフを変えた色と透明感

【自動車メーカーが注目する新素材へ】デザイン性、表面硬度に優れた「DURABIO®」。三菱化学ではさらに耐熱性や耐衝撃性も改善し、自動車向けの材料へと進化させました。

新型「アルト ラパン」 - 画像提供:スズキ株式会社

独自の鮮やかさ、つや感で明るい車内を演出

2014年発売のスズキ株式会社の軽自動車「HUSTLER(ハスラー)」の内装樹脂カラーパネルに「DURABIO®」が採用されました。植物由来のプラスチックを用いた原着の自動車内装カラーパネルは世界初の試みでしたが、その効果は目を見張るものでした。顔料を配合して成形するだけで従来の材料にない鮮やかさ、つや感が生まれたのです。明るい色彩も鮮やかに表現できる「DURABIO®」の特性を活かして通常は黒色が多いメーター周辺の計器パネルにオレンジとホワイトを着色。さらに、2015年には新型「アルト ラパン」の内装樹脂カラーパネルに、従来よりも耐衝撃性、耐熱性を高め、軽量化した「DURABIO®」の新グレードが採用されました。おしゃれで遊び心のあるインテリアデザインが多くのドライバーの注目を集めています。

  • 「HUSTLER」の内装樹脂カラーパネル
  • 「HUSTLER」の内装樹脂カラーパネル
  • 「DURABIO®」の新グレードが採用された新型「アルト ラパン」Xグレード
「ロードスター」 - 画像提供:マツダ株式会社

外装にも使える「DURABIO®」

「DURABIO®」は、自動車の内装だけでなく、外装も変えようとしています。マツダ株式会社は、内装だけでなく、外装部品にも「DURABIO®」を無塗装で使用していく予定です。今までにない光沢と発色が得られる上、屋外でも変色しにくく、かつ表面が硬くて丈夫なため、すり傷の発生を大幅に低減できたことがその理由です。2015年発売の2座オープンスポーツの新型「ロードスター」の内装意匠部品として採用され、その後順次、外装意匠部品にも展開予定です。ご期待ください。

03 発展 - さらなるKAITEKI実現に向けて

モノづくりを支える新素材へ

【広がる「DURABIO®」の世界】植物由来プラスチック「DURABIO®」は、自動車用途に加え、モノづくりの様々な領域に広がっています。

「AQUOS CRYSTAL2」 - 画像提供;ソフトバンク株式会社

透明性が評価されスマートフォンにも採用

「DURABIO®」の用途はさらに広がっています。2015年7月に、ソフトバンク株式会社から発売の、シャープ株式会社製新型スマートフォン「AQUOS CRYSTAL2」の前面パネルに採用されました。「DURABIO®」の透明性が高く、歪みの少ない光学特性が高く評価されました。植物由来のエンジニアリングプラスチックがスマートフォンの前面パネルに使用されるのは世界で初めてです。

モノづくり全般に広がる用途

「DURABIO®」の優れた特性を活かし、今後は他の分野への展開がさらに期待されます。例えば、高速道路の透明遮音板や建築用途では、優れた耐候性が活かされるでしょう。MCHCグループは、「DURABIO®」のプラスチック素材としての機能を高めながら、利用用途を広げることで、地球、社会、そして人々のKAITEKIを支えていきます。

KAITEKI ハイライト

KAITEKI経営の3つの視点から、ソリューションを振り返ります。

  • サステナビリティの向上をめざす経営 - 原料が植物由来であることから、化石燃料資源を節約できます。また発色性がよく塗装が不要なので、塗料由来の揮発性有機化合物も削減でき、環境負荷の抑制にも貢献しています。
  • イノベーション創出を追求する経営 - 植物由来のイソソルバイドを原料としたエンジニアリングプラスチックの量産化に世界で初めて成功。光学特性、耐候性、耐熱性に加え、加工しやすさ、発色性の良さなど多くの特色を持つプラスチック素材として商品化しました。
  • 資本の効率化を重視する経営 - 将来的に大きく拡大する植物由来プラスチック市場で、用途展開を加速しています。プラントの生産力も増強し、安定供給体制を整えています。