三菱ケミカルホールディングスTHE KAITEKI COMPANY

KAITEKI広がる

Part1

気候変動や資源・エネルギーをはじめとする諸課題への解決の象徴として、構築が期待される循環型社会。
MCHCグループは、KAITEKIをその解として、ステークホルダーの皆さまとともに実現に向けて取り組んでいます。

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    省エネとCO2削減
    プロセスの構築

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    地球温暖化防止と
    循環型社会の構築

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    省資源と炭素循環型
    社会の構築

省エネとCO2削減プロセスの構築ゼオライト膜によるバイオエタノールの脱水

米国やブラジルを中心に、世界各国でCO2排出抑制につながる燃料として、トウモロコシ、サトウキビなどのバイオマスを原料とするバイオエタノールの利用が普及しつつありますが、バイオエタノールを燃料として使用するためには一定以上の濃度まで脱水する必要があります。
ゼオライトには微細な細孔があり、我々はその孔の大きさや構造などをコントロールする技術を有しています。MCHCグループが開発した「ZEBREX」ゼオライト膜は、水およびそれより小さい分子のみが通過可能なサイズの細孔があるため、バイオエタノール中に含まれる水のみを効率良く除去し脱水することが可能です。
バイオエタノールの脱水工程にゼオライト膜を使用することで、従来技術と比べてエネルギー消費量を削減し、CO2排出抑制に貢献します。
ゼオライト膜採用が決定したハンガリーのバイオエタノール工場では、CO2排出量を年間最大9,000トン削減できる見込みで、2019年春の稼働開始をめざして現在プラント建設中です。

  • エタノール水溶液の脱水例
    「DURABIO」用途例:自動車インパネ
  • ハンガリーのバイオエタノール工場における年間CO2排出量比較(見込み)
    バイオエンプラ 「DURABIO」
  • アクリル樹脂
    ゼオライト膜採用が決定したバイオエタノール工場(ハンガリー)

地球温暖化防止と循環型社会の構築温室効果ガス回収サービス

電気関連機器の絶縁材としてさまざまな用途で使用されるSF6(六フッ化硫黄)は、年間約2,000トンが日本国内で生産されています。しかしSF6は大気での寿命が3,200年と長く、その地球温暖化係数も二酸化炭素(CO2)の23,900倍と高いため温室効果ガスに指定され、大気に放出しないことが求められています。
これに対しMCHCグループは、“ガスプロフェッショナル”としてSF6ガスの回収と再利用・無害化処理までを一貫して行うSF6ガス回収サービス事業を展開し、SF6のゼロエミッション化に取り組んでいます。
自社開発技術を駆使した信頼性の高い回収作業により、2006年からのSF6ガス累積回収量は441.7トン(2018年3月現在)、CO2換算では10,557千トン-CO2にのぼります。今後も地球温暖化防止と循環型社会の構築に貢献していきます。

  • 土壌浸食防止ブロックマット「ゴビマット」
    SF6回収装置
  • SF6ガスの累積回収量と日本の累積排出量
    コンクリート型枠「Xシート型枠」

省資源と炭素循環型社会の構築植物由来のサステイナブル素材

MCHCグループが開発した「DURABIO」(デュラビオ)は、植物由来の原料であるイソソルバイドを使用したエンジニアリングプラスチックです。
一般的な石油由来のエンジニアリングプラスチックと比較すると、植物由来であることから、焼却時に発生するCO2が再び植物に取り込まれることに加え、使用する石油も約60%に抑えられるという特長があります。
また、自動車の内装部品において、一般的に使われる樹脂では成形したうえで塗装するのに対し、「DURABIO」は発色性が良く、傷が付きにくいうえに、変色しにくいという特性により塗装工程が省けるため、車室内のVOC(揮発性有機化合物)を大幅に削減することが可能になり、人に優しいクルマづくりに貢献します。
「DURABIO」はこのような特長により、自動車の内装および外装部品のほか、ディスプレイなどに使われる光学フィルム、屋外でも使用可能な透明建材、化粧品容器など生活に身近な用途で採用が広がっています。

  • VOC放出量
    窒化ガリウム基板
  • 「DURABIO」の炭素循環
    炭素繊維コンポジット製品
  • リチウムイオン電池材料
    「DURABIO」
  • アルミナ繊維「MAFTEC」
    用途例:自動車インパネ
  • 有機EL材料
    用途例:化粧品容器

Global Well-being
実現への具体的な
貢献策として、
MCHCグループは
再生医療に
取り組んでいます

Part2

再生医療は、外部から細胞などを補充することにより、組織・器官が失った機能を修復または置換することを目的とした新しい治療法です。
従来の治療法では治療効果が不十分な、難治性疾患に対する新たな治療法として期待されています。
このような取り組みを通じ、MCHCグループは人々のクオリティ・オブ・ライフ向上に貢献していきます。

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    心筋梗塞治療への
    展開

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    最先端の再生医療で、
    Global Well-being
    実現に貢献

心筋梗塞治療への展開

MCHCグループは2018年1月に、Muse細胞※1製剤を使用した急性心筋梗塞対象の探索的臨床試験を、岐阜大学医学部附属病院で開始しました。
心筋梗塞は、冠動脈(酸素や栄養素を含んだ血液を心筋に供給する血管)の血流が止まり、心筋の一部が壊死した状態を言います。心筋梗塞による国内の入院患者数は年間約7万人います。また、心疾患は日本人の死因として2番目に多く、そのうちの約20%は心筋梗塞が占めています。現状の治療法では、心筋梗塞に罹患した患者のうち約25%は5年以内に死亡または心不全を発症するため、新たな治療法が求められています。
そこで、画期的な治療法としてMuse細胞製剤を使用することで、心筋梗塞既往者の心臓組織の修復効果が期待されています。

※1 Multilineage-differentiating Stress Enduring cell

  • 緩速ろ過装置の原水(左)と処理水(右)

Muse細胞製剤による治療

心筋梗塞発症後、現状の治療法では心臓内に梗塞部位が残り、その部分が伸展や菲薄化することで左心室が拡大し、心機能が低下する場合があります。その結果として心血管イベント(心臓死・心筋梗塞再発・心不全)の発生率が上昇します。
Muse細胞は梗塞部位に集積し、心筋細胞や血管細胞に分化して心臓組織自体を修復します。標準治療では達成できない梗塞後に生じた心機能低下の回復を促し、その結果、心筋梗塞後の心血管イベントを抑制することが期待されます。

  • 熊本地震時も稼働し続けた地下水膜ろ過システム(武蔵ヶ丘病院)

最先端の再生医療で、Global Well-being実現に貢献

多機能性幹細胞“Muse細胞”を用いた再生医療製品を開発

Muse細胞は、2010年に東北大学の出澤真理教授らにより発見された生体内に存在する多能性幹細胞です。この細胞は生体の骨髄など間葉系組織に存在し、外胚葉(神経や皮膚など)、中胚葉(筋肉など)、内胚葉(内臓など)のさまざまな細胞に分化することができます。もともと生体内に存在するため、腫瘍化などの安全性の懸念が小さい細胞であることも特長です。これらの性質から、Muse細胞はさまざまな難治性疾患に対する再生医療製品として使用できる可能性が考えられます。
Muse細胞には前述の性質に加えて、再生医療に適した性質が備わっています。Muse細胞は動物に静脈内投与されたのちに、自ら疾患部位に集積し、失われている細胞に自発的に分化することによって組織を修復することが明らかになっています。またMuse細胞は免疫拒絶を逃れる性質をもっているため、他家移植が可能です。
Muse細胞を用いた治療概略は図の通りです。
点滴投与されたMuse細胞は、傷害を受けた細胞からのシグナルに導かれて集積し、自らが必要な細胞に分化して組織を修復します。細胞製剤は凍結製剤として保存しておき、必要時に融解して使用します。

  • 脱塩用RO装置

Muse細胞の急性心筋梗塞の治験を推進し、2021年度中に再生医療等製品としての承認取得をめざします。
基礎研究では、Muse細胞の脳梗塞や腎障害への有効性が報告されており、多様な疾患への展開も期待されます。