三菱ケミカルホールディングスTHE KAITEKI COMPANY

KAITEKI広がる

KAITEKI実現をけん引する、社会的価値と
経済的価値向上の両輪となるソリューションが拡大しています

気候変動や資源・エネルギーをはじめとする諸課題への解決の象徴として、 構築が期待される循環型社会。MCHCグループは、
「KAITEKI」をその解として、ステークホルダーの皆さまとともに実現に向けて取り組んでいます。

Part2分散型給水システムを活用した水資源管理とソリューション提案型事業のグローバル展開

原料多様化で、持続可能な循環の基盤を築く

幅広い産業の基盤になっている化学品の原料多様化を進めることは、温暖化ガスをはじめとする環境負荷の低減と化石資源の枯渇への対応につながり、化学産業にとって、リスクの低減と成長機会の創出の両方に大きな意義をもつテーマです。MCHCグループは、主要化学品の原料多様化に合成技術・プロセス開発技術・プラント制御技術を駆使して取り組んでいます。例えば、世界シェアNo.1のメタクリル酸メチル(MMA)では、既存のナフサに加えて、シェールガスやバイオマスを原料とした製造検討を進め、No.1サプライヤーとしてのポジションを強固なものにしています。また、バイオマス原料の特長を生かした新規なバイオエンプラ「DURABIO」は、透明性・耐候性・強度・光学特性といった諸特性を高次元でバランスさせた、従来の石油由来樹脂では達成しえなかった性能をもつ材料です。MCHCは、炭素循環の夢の技術とも言える人工光合成の開発にも取り組んでいます。

  • 「DURABIO」用途例:自動車インパネ
    「DURABIO」用途例:自動車インパネ
  • バイオエンプラ 「DURABIO」
    バイオエンプラ 「DURABIO」
  • アクリル樹脂
    アクリル樹脂
  • MMA
    MMA

自然との共生を志向し、生物多様性をまもる

自然との共生、中でも生物多様性の保全は地球環境のサステナビリティだけでなく、企業のサステナビリティにとっても、重要な共通価値の一つと考えています。
MCHCグループは、科学的な根拠のもとで生物多様性保全に貢献している製品群を選定し、お客さまとも価値を共有し、ともに市場での普及を進めています。河川、池などの水辺の土壌が、風雨や流水等により侵食されるのを防止する「ゴビマット」は空隙を多く保有し、水上では植生、水面下で魚類や水棲昆虫などの生息空間・産卵場所となっています。施工性、経済性、環境配慮に優れた技術として、国土交通省の新技術情報提供システム (NETIS)に登録され、40年以上のロングセラー製品となっています。 建築用資材のコンクリート型枠「Xシート型枠」は、従来使用されていた木製型枠の代替として木材源の保全につながっています。繰り返し使用できるのでランニングコストも木製合板より安く、製品が半透明なので作業現場での採光にも効果があり、作業の安全性向上にも貢献しています。

  • 土壌浸食防止ブロックマット「ゴビマット」
    土壌浸食防止ブロックマット「ゴビマット」
  • コンクリート型枠「Xシート型枠」
    コンクリート型枠「Xシート型枠」

社会全体のエネルギー消費や環境負荷を削減する

社会全体のエネルギー消費や環境負荷の低減には、バリューチェーンを俯瞰した複合的・複層的なソリューションが欠かせません。MCHCグループは、機能設計や分子設計を強みとした総合力で、高機能で多彩な素材・部材が主役となるソリューション提供に注力しています。例えば、自動車分野においては、軽量化・環境対応・機能付与/強化をキーワードに、高機能ポリマー各種、炭素繊維・複合材料およびコンポジット製品、アルミナ繊維「MAFTEC」、リチウムイオン電池材料、水素ステーションなど幅広い多様なソリューションをラインアップ。お客さまと社会の要請を取り込み、着実に事業拡大を実行します。また、ディスプレイ向け有機EL材料やLED照明向け窒化ガリウム基板など、広く社会に普及して省エネルギーや生活の彩りに貢献するキー素材開発にも取り組んでいます。

  • 炭素繊維コンポジット製品
    炭素繊維コンポジット製品
  • アルミナ繊維「MAFTEC」
    アルミナ繊維「MAFTEC」
  • リチウムイオン電池材料
    リチウムイオン電池材料
  • 有機EL材料
    有機EL材料
  • 窒化ガリウム基板
    窒化ガリウム基板

分散型給水システムを活用した
水資源管理とソリューション提案型事業のグローバル展開

「水」は、地球のすべての生命の源であり、私たちの暮らしに欠かすことのできない、かけがえのない資源です。MCHCグループは、“水資源問題のトータルソリューションプロバイダー”として、水資源に関わる多様なソリューションを開発、提供することで、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいます。

浄水場に代表される大規模な集中型施設ではなく、雨水や地下水などの地場水源 を利用し、小規模で独立した水道機能を有する分散型の水道施設群。このシステムを提供する株式会社ウェルシィは、2016年12月に一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が実施する国土強靭化貢献団体認証(レジリエンス認証)を地下水飲料化事業として初めて取得しています。

map KENYA MYANMAR JAPAN

KENYA安全な水でコミュニティをつくる

国連開発計画(UNDP)と共同でケニアの約40世帯からなる小規模農家のコミュニティに電気を使用せず、運転・管理が容易な「緩速ろ過装置」を設置し、運河の水を浄化した安全な水を、2013年から住民に提供しています。また、点滴灌漑システムを導入し、浄水で使用した活性炭を土壌改良材として再利用するとともに、付加価値の高い葉物伝統野菜を栽培。浄化水と野菜を住民が近隣の市場で販売し現金収入を得る包括的ビジネスモデルを開発しました。

  • 緩速ろ過装置の原水(左)と処理水(右)
    緩速ろ過装置の原水(左)と処理水(右)
  • マーケットでの処理水販売風景
    マーケットでの処理水販売風景
  • 周辺地域に普及した葉物伝統野菜
    周辺地域に普及した葉物伝統野菜
ケニア

JAPAN災害に負けない、強靭な社会インフラをつくる

地下水膜ろ過システムで災害時の給水ライフラインを確保し、地域住民の飲料水の確保、病院・官庁などの事業継続性を高めることが可能となります。2016年4月の熊本地震(M7.3)では、公共水道が断水となる中、被災地域の全システムは稼働。設置施設だけでなく、近隣の住民の方々や病院にも水が供給されました。このシステムは、災害時だけでなく、平常時にも、上水道料金の削減、環境負荷低減という効果が期待され、これまで1200を超えるシステムが各地で導入されています。

  • 熊本地震時も稼働し続けた地下水膜ろ過システム(武蔵ヶ丘病院)
    熊本地震時も稼働し続けた地下水膜ろ過システム(武蔵ヶ丘病院)
  • 熊本地震時に使用された災害時非常用蛇口と 災害対策ライフライン設備の看板(武蔵ヶ丘病院)
    熊本地震時に使用された災害時非常用蛇口と 災害対策ライフライン設備の看板(武蔵ヶ丘病院)
  • 地下水膜ろ過システム
    地下水膜ろ過システム
日本

MYANMAR信頼性の高い水資源インフラをつくる

気候変動の影響を受けているミャンマーでは、豪雨による河川水の濁度上昇や塩水化による水道水源の水質悪化、工場・施設排水の河川などへの放流増加など、水・衛生環境分野への影響が発現しています。一方で、その影響を適切に把握するための環境管理技術も未だ十分とは言えません。MCHCグループでは2017年にミャンマー拠点を開設し、分散型給水システムを軸とした水資源インフラの整備と、高い信頼性を担保した水質分析事業とを一体として展開し、環境配慮型技術の導入拡大を通じた水資源の持続可能性の向上に貢献していきます。

  • 脱塩用RO装置
    脱塩用RO装置
ミャンマー
レジリエンス認証
レジリエンス認証とは、内閣官房国土強靭化推進室が2016年2月に制定した「国土強靭化貢献団体の認証に関するガイドライン」に基づき一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が実施するもので、国土強靭化の趣旨に賛同し、自らの事業継続に関する取り組みを積極的に行っている企業、学校、病院等各種団体を「国土強靭化貢献団体」として認証する制度です。