三菱ケミカルホールディングスTHE KAITEKI COMPANY

分野別事業概況:素材分野

非枯渇資源を含めた原料多様化を進めつつ、 常に時代のニーズに合わせた体制で製品や技術を提供し、 成長する市場を支えていきます。

主要事業・製品

MMA

2016年度売上収益

2,859億円

MMA
MMA
原料の異なる主要3製法を保有し、世界トップの40%のシェアを占めます。各製造拠点の原料事情やコスト優位性を生かした供給体制をグローバルに構築し、高度なオペレーションの実現をめざしています。
※ACH法、C4直酸法、新エチレン法(Alpha法)
PMMA
透明性、耐候性、加工性に優れ、看板やディスプレイ棚、水族館の水槽などに使われるアクリル樹脂板をはじめ、自動車部品や光学部品、家電部品の成形材料、プラスチック光ファイバーなど幅広い製品群で事業を展開しています。
MMA PMMA

石化

2016年度売上収益

5,003億円

石化
石化原料・基礎化学品
鹿島と水島にエチレンプラントを有し、エチレン・プロピレンなどのオレフィンとベンゼン・トルエンなどのアロマを供給。またエチレン系、プロピレン系、C4系の各誘導品やテレフタル酸などを取り扱っています。
※水島のエチレンプラントは、旭化成・三菱ケミカル折半出資の三菱ケミカル旭化成エチレンが保有しています。
ポリオレフィン
独自触媒技術やプロセス技術をベースに、自動車、電線、医療、食品など多岐にわたる分野で、高品質・高機能の製品ラインアップを提供。また海外でも、自動車向け分野をはじめ成長するグローバル市場を取り込みながら事業を拡大し、高機能材料のグローバルサプライヤーの一角を担っています。
石化原料 基礎化学品 ポリオレフィン

炭素

2016年度売上収益

1,979億円

炭素
コークス
コークスは国内外の鉄鋼産業を支えており、コークス製造プロセスから生成するタールからもさまざまな製品が生み出されています。世界中の国々から石炭を輸入し、年間約60-70種類もの原料をさまざまな組み合わせでブレンドすることで、異なる品質のコークスをつくり分けています。
カーボンブラック
カーボンブラックは、タイヤや印刷用インク、樹脂着色など、私たちの身の回りで利用されている素材です。原料から製品に至るまで一貫した品質管理のもとに生産しています。
コークス 炭素材 カーボンブラック 合成ゴム

産業ガス

2016年度売上収益

5,746億円

産業ガス
産業ガス
酸素、窒素、アルゴンを中心とする産業ガス市場において国内トップの40%のシェアを有するとともに、北米・アジア・オセアニアを主要市場としながら海外の事業エリアを拡大しています。
産業ガス関連機器・装置
わが国初の空気分離装置の国産化をはじめ、宇宙環境試験装置、液体ヘリウム関連装置の製造など、世界トップレベルのプラントメーカーとして高い信頼を得ています。
産業ガス 産業ガス関連機器・装置

SWOT分析

SWOT分析

素材分野 APTSIS 20

方 針
コスト競争力強化による収益安定化グローバル市場における成長加速とプレゼンス強化
主要戦略
■コスト競争力強化
■グローバル展開の加速(MMA・産業ガス)
■事業再構築
計画数値

MMA部門の成長戦略

約40%のシェアをもつMMAモノマーの世界No.1サプライヤーとして競争優位性を維持するために、能力増強と生産体制の最適化を図っていきます。2017年年央にはサウジアラビアにSaudi Basic Industries Corporationとの合弁で建設した、天然ガスベースの原料を用いた競争力の高い新エチレン法(Alpha法)による、世界最大規模の生産能力を誇るプラントが稼働を開始します。さらに北米においてもシェールガスベースの原料によるプラントを検討しており、需給環境に合わせた生産体制の最適化を図りながら、安定した収益を確保していきます。

MMA生産拠点・地域別シェア

石化部門の競争力強化戦略

2016年までの、国内エチレンセンターの集約およびインド・中国におけるテレフタル酸事業の譲渡により、構造改革には一定の目途をつけ、北米でのシェールガスを原料とした競争力ある製品がアジア市場に流入する、いわゆる「黒船の来襲」に対する備えを他社に先駆けて実施してきました。今後は、生産拠点のさらなる基盤強化と生産最適化等の競争力強化を進めるとともに、クラッカーと誘導品の隙間にある未活用留分の付加価値改善、高機能ポリエチレン、ポリプロピレンの開発、所有技術のブラッシュアップによる技術ライセンスの拡大等により収益の最大化を図っていきます。

石化部門の競争力強化戦略

産業ガス事業における海外事業エリアの拡大と、国内事業の持続的な成長

大陽日酸は産業ガス市場において、国内トップの40%のシェアを有するとともに、北米・アジア・オセアニアを主要市場としながら事業エリアを拡大し、現在では世界19の国と地域で事業を展開しています。

国内産業ガス市場は中期的な低成長が続く一方、北米、アジア、オセアニアといった地域は今後もさらなる成長が期待されており、また海外においては欧米の産業ガスメジャーによる寡占化も進んでいます。欧米の産業ガスメジャーと競合していくためにも、日本国内における持続的な成長、海外事業の拡大を進めていきます。

具体的には、「構造改革」「イノベーション」「グローバリゼーション」「M&A」を戦略の柱とし、国内においてはガスおよびガス周辺事業の拡大と構造改革によるグループシナジーの最大化を図ることで、No.1の地位をより強固なものとしていきます。また、海外においては積極的な設備投資とM&Aを推進し、事業エリアの拡大を図っていきます。

2016年度は、大陽日酸として過去最大規模となる、Air Liquideからの米国産業ガス事業および資産買収により、従来の米国南部と中西部を中心とした事業展開に加え、新たに米国東部での事業ネットワーク、中西部でのより強固な事業ネットワークを手に入れました。また、豪州においても、Supagas Holdings Pty Ltdの買収により豪州全土での販売ネットワークが完成しました。

大陽日酸は、2017-2020年度にかけてさらに3,400億円の投資を計画しており、そのうち7割を戦略投資として配分することを予定しています。これらの投資を有効に活用し、海外を中心にさらなる事業エリアの拡大、国内事業の持続的な成長を図っていきます。

M&A戦略の推進
環境・社会課題へのソリューション

日本液炭株式会社水島工場に液化炭酸ガス製造設備を設置

大陽日酸グループの日本液炭が扱う液化炭酸ガス。炭酸ガスは鉄の溶接(シールドガス)で約50%が使用され、飲料用や食品の冷凍・ 冷却などさまざまな用途にも利用されています。

近年、燃料油需要の減少や国内アンモニア製造設備の停止を受けて、高濃度な原料炭酸ガスが大幅に減少し、製品需給が逼迫しており、特に中四国地区は減少が大きく、他地区からの長距離輸送が常態化しています。今後も同業種からの高濃度な原料炭酸ガスはさらに減少していくと想定されています。

日本液炭は液化炭酸ガス製造設備を2017年10月に水島工場に設置することを予定しています。本設備では、同じ敷地内にある三菱ケミカル水島事業所から発生する低濃度な炭酸ガスを回収し、高品質な液化炭酸ガスとして有効利用することが可能です。その製造過程においては、新たに炭酸ガスを発生させているわけではなく、本来大気中に放出される炭酸ガスを有効利用することで、環境負荷低減にも大きく貢献するとともに、中四国から関西地区ユーザーへのさらなる安定供給の確保と、長距離輸送の削減に貢献します。