三菱ケミカルホールディングスTHE KAITEKI COMPANY

分野別事業概況:素材分野

非枯渇資源を含めた原料多様化を進めつつ、常に時代のニーズに合わせた体制で製品や技術を提供し、成長する市場を支えていきます。

主要事業・製品

MMA

2017年度売上収益

3,859億円


2017年度コア営業利益

1,096億円

MMA
MMA
原料の異なる主要3製法を保有し、世界トップの約40%のシェアを誇ります。各製造拠点の原料事情やコスト優位性を活かした供給体制をグローバルに構築し、高度なオペレーションの実現をめざしています。
※ACH法、C4直酸法、新エチレン法(Alpha法)
PMMA
透明性、耐候性、加工性に優れ、看板やディスプレイ棚、水族館の水槽などに使われるアクリル樹脂板をはじめ、自動車部品や光学部品、家電部品の成形材料、プラスチック光ファイバーなど幅広い製品群で事業を展開しています。
MMA PMMA

石化

2017年度売上収益

5,380億円


2017年度コア営業利益

259億円

石化
石化原料・基礎化学品
鹿島と水島にエチレンプラントを有し、エチレン・プロピレンなどのオレフィンとベンゼン・トルエンなどのアロマを供給。またエチレン系、プロピレン系、C4系の各誘導品やテレフタル酸などを取り扱っています。
※水島のエチレンプラントは、旭化成・三菱ケミカル折半出資の三菱ケミカル旭化成エチレンが保有しています。
ポリオレフィン
独自触媒技術やプロセス技術をベースに、自動車、電線、医療、食品など多岐にわたる分野で、高品質・高機能の製品ラインアップを提供。また海外でも、自動車向け分野をはじめ成長するグローバル市場を取り込みながら事業を拡大し、高機能材料のグローバルサプライヤーの一角を担っています。
石化原料 基礎化学品 ポリオレフィン

炭素

2017年度売上収益

2,534億円


2017年度コア営業利益

124億円

炭素
コークス
コークスは国内外の鉄鋼産業を支えており、コークス製造プロセスから生成するタールからもさまざまな製品が生み出されています。世界中の国々から石炭を輸入し、年間約60-70種類もの原料をさまざまな組み合わせでブレンドすることで、異なる品質のコークスをつくり分けています。
カーボンブラック
カーボンブラックは、タイヤや印刷用インク、樹脂着色など、私たちの身の回りで利用されている素材です。原料から製品に至るまで一貫した品質管理のもとに生産しています。
コークス 炭素材 カーボンブラック 合成ゴム

産業ガス

2017年度売上収益

6,387億円


2017年度コア営業利益

575億円

産業ガス
産業ガス
酸素、窒素、アルゴンを中心とする産業ガス市場において国内トップの40%のシェアを有するとともに、北米・アジア・オセアニアを主要市場としながら海外の事業エリアを拡大しています。
産業ガス関連機器・装置
わが国初の空気分離装置の国産化をはじめ、宇宙環境試験装置、液体ヘリウム関連装置の製造など、世界トップレベルのプラントメーカーとして高い信頼を得ています。
産業ガス 産業ガス関連機器・装置

SWOT分析

SWOT分析

APTSIS 20

方 針
コスト競争力強化による収益安定化
グローバル市場における成長加速とプレゼンス強化
主要戦略
■コスト競争力強化
■グローバル展開の加速(MMA・産業ガス)
計画数値

石化部門の競争力強化戦略

2016年までにエチレンクラッカーの集約や不採算事業からの撤退等により、大規模な構造改革には一定の目途を付けました。今後は収益の最大化を図るため、生産拠点のさらなる基盤強化と生産最適化等の競争力強化を進めていきます。ポリオレフィンの生産最適化においては、スクラップ・アンド・ビルド計画の一環として、2017年に日本ポリプロ五井工場のスラリー法の製造設備一系列を停止し、新たに2019年10月の稼働をめざし、同工場に高品質・高効率な生産が可能な気相法(独自のHORIZONE法)による、ポリプロピレン製造設備一系列を新設することを決定しました。引き続き、クラッカーと誘導品の隙間にある未活用留分の付加価値改善、高機能ポリエチレン・高機能ポリプロピレンの開発、所有技術のブラッシュアップによる技術ライセンスの拡大等により収益の最大化を図っていきます。

MMA生産拠点・地域別シェア

産業ガスの成長戦略

国内産業ガス市場において40%のトップシェアを有する大陽日酸は、再編による寡占化が進む産業ガス業界において、グローバル競争力を高めて確固たる地位を確立するため、「構造改革」「イノベーション」「グローバリゼーション」「M&A」を戦略の柱とし、成長促進に取り組んでいきます。国内においては、電子材料ガスやメディカル事業、機器ビジネスなど、ガスおよびガス周辺事業の拡大とグループ各社の販売部門の連携強化などによりグループ力の最大化を図ることで、持続的な成長を続けながら国内No.1の地位をより強固なものとしていきます。また、海外においては、さらなる成長が期待される北米、アジア、オセアニアを中心に積極的な設備投資とM&Aを推進し、新規事業エリアの進出も検討していきます。

※2018年7月5日に、米国Praxair, Inc.の欧州事業の一部を5,000百万ユーロで取得する株式売買契約を締結したことを発表しており、株式譲渡実行日は2018年11月を予定しています。

石化部門の競争力強化戦略
FOCUS

MMA 揺るぎない世界供給ネットワークの構築

 三菱ケミカルは、生産拠点と販売網をグローバルに配置し、約40%の世界生産能力シェアをもつMMAのグローバルNo.1サプライヤーとして、MMAモノマーを出発点にポリマーや加工製品、そして汎用品から高機能品に至る幅広いバリューチェーンと高いコスト競争力により、強固なビジネスモデルを構築しています。
 2018年4月、サウジアラビアにSaudi Basic Industries Corporationとの合弁で建設した、世界最大規模の生産能力(年産25万トン)を誇るMMAモノマープラントが本格運転を開始いたしました。本プラントは、強いコスト競争力をもつサウジアラビアのガス原料、ユーティリティー、インフラを最大限活用し、エチレンからMMAモノマーを製造する当社グループの独自技術である、新エチレン法(Alpha法)を採用しています。
 さらに米国においては、シェールガス由来のエチレンを原料にした新エチレン法の25万トンのMMAモノマー製造設備新設について、事業化調査を実施しています。
 当社は、MMA事業の世界No.1シェアを維持し、圧倒的な競争優位性を維持するため、世界各地域に配置するプラントの最適な生産体制を構築していきます。

M&A戦略の推進

環境・社会課題へのソリューション

ニードルコークス

 三菱ケミカルは、石炭を乾留(蒸し焼き)する際に発生するコールタールを原料とした、石炭系ニードルコークスの製造に世界で初めて成功しました。ニードルコークスは、主に電炉鋼用黒鉛電極の原料やリチウムイオン二次電池向け負極材の原料として、需要が急拡大しています。背景にあるのは、中国における違法な製法の鉄鋼製品の取締りによる電炉稼働の急回復や、世界的な電気自動車市場の拡大です。
 石炭からニードルコークスを生産しているのは、中国を除き世界で2社しかなく、当社のニードルコークスを使用した電極は、従来の石油系のものに比べ、熱膨張係数、電気比抵抗が小さく、電極自体の消耗も極めて少ないという、優れた特徴をもっています。
 当社は、高炉と比較してCO2発生量の少ない電炉鋼用黒鉛電極の原料や、電気自動車に使用されるリチウムイオン二次電池向け負極材の原料としてニードルコークスを提供することで、環境負荷の低減に貢献しています。