三菱ケミカルホールディングスTHE KAITEKI COMPANY

Health指標

H-1 疾病治療への貢献

H-1 治療難易度×投与患者数を50%増加( 09年度比)させる

治療難易度の高い分野における治療薬の提供と、確かな情報提供による普及拡大を通じて、疾病治療に貢献します。

2015年度の実績20%増加(09年度比)

MCHCグループは、より多くの人々に健康になる喜びを提供していくために、自己免疫疾患や糖尿病・腎疾患といったグループの強みを活かせる領域を中心に、治療難易度の高い病気に対する新薬の開発や、医師・薬剤師のニーズに対応した質の高い情報提供による普及拡大などに取り組み、疾病治療への貢献度の向上をめざしています。

  • ※ 疾病治療への貢献度:疾病治療への貢献度=治療難易度×投薬患者数

田辺三菱製薬 糖尿病領域での取り組み

DPP-4阻害剤「テネリア」
DPP-4阻害剤「テネリア」
SGLT2阻害剤「カナグル」
SGLT2阻害剤「カナグル」

生活習慣の変化を受け、日本を含めた世界の糖尿病および糖尿病の可能性を否定できない人々の数は急激に増加しています。厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、2012年現在、糖尿病が強く疑われる人は950万人と推計されており、可能性を否定できない糖尿病予備軍は2,000万人以上に及びます。また、国際糖尿病連合の調査・統計によると、2014年現在の世界の糖尿病有病者数は3億8,670万人にのぼります。糖尿病は適切な治療を続ければコントロールできる病気ですが、放置すると眼・腎臓・神経などに合併症を引き起こして患者さんのQOL(生活の質)を著しく低下させるだけでなく、医療費の増大や社会的損失につながるため、大きな社会課題となっています。
糖尿病領域に取り組む田辺三菱製薬は、2012年9月に「テネリア(一般名:テネリグリプチン)」、2014年9月に「カナグル(一般名:カナグリフロジン)」の2剤を相次いで上市しました。両剤とも、独創性そして化合物合成や評価技術による化合物最適化力と開発力によって生み出された医薬品です。 2015年に全国発明表彰「発明賞」を受賞した選択的DPP-4阻害剤テネリグリプチンは、1日1回の服用で24時間薬効が持続することにより、1日を通じた血糖コントロールを実現しました。「テネリア」を含めたDPP-4阻害剤は、経口糖尿病治療薬市場の3分の2を占めるまでに拡大、今後も成長が期待されています。
しかしなお、血糖改善が不十分な患者さんは数多く存在し、また体重を減少させる経口糖尿病薬は存在しませんでした。そこで田辺三菱製薬は、アンメット・メディカル・ニーズに応えて、世界に先駆けて新しい治療コンセプトを提唱し、インスリンを介さず、過剰な糖を体外に排出することで血糖改善効果を発揮するSGLT2阻害剤カナグリフロジンを開発。「カナグル」は、単一容量で効果減弱することなく持続した効果を示し、さらに海外のデータでは内臓脂肪の減少に伴う体重低下作用が確認されています。海外市場では、導出先のJanssen Pharmaceuticals, Inc.が「インヴォカナ」の名称で販売しており、63カ国で承認されています(2015年4月時点)。米国では専門医における新規処方シェアNo.1を獲得し、ロイヤリティ収入も業績に貢献しています。カナグリフロジンは、2014年に日本薬学会創薬科学賞を受賞しました。
市場が拡大しているDPP-4阻害剤「テネリア」と、従来の薬剤とはまったく異なる作用機序であるSGLT2阻害剤「カナグル」。田辺三菱製薬は、この2剤それぞれの薬剤特性を踏まえた適正使用を推進し、糖尿病治療に貢献していきます。

田辺三菱製薬 多発性硬化症治療のための「イムセラ」服薬アドヒアランスプログラム

「イムセラヒルズ」のパンフレット
「イムセラヒルズ」のパンフレット

田辺三菱製薬株式会社は、多発性硬化症の患者さんに向けて、2011年11月より治療薬「イムセラ」を販売しています。長期療養が必要な本疾患では、患者さんへの心理的サポートと薬の飲み忘れの防止が重要です。田辺三菱製薬では、外部の医療スタッフと連携して服薬アドヒアランスプログラム「イムセラヒルズ」を開始しました。「イムセラヒルズ」では、携帯電話やWebサイトを通じて薬の適正使用・安全性情報や服用時間のお知らせを提供するなどして治療に貢献します。

  • ※1 アドヒアランス:患者さん自身が積極的に治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療を実施・継続すること。

H-2 QOL(生活の質)向上への貢献

H-2 QOL改善への寄与度を70%増加(09年度比)させる

病気で苦しむ人々のQOL(生活の質)向上をめざした治療薬の開発を推進します。

2015年度の実績94%増加(09年度比)

QOLとは一般的に、人々の生活を品物や金銭など物質的な豊かさだけではなく、精神的な豊かさや満足度も含めて、質的に把握する考え方です。MCHCグループは病気に苦しむ患者さんたちの治療の選択肢を増やすことや、服用しやすい治療薬を提供することで、患者さんのQOLの向上に貢献します。

健康ライフコンパス:健康セルフチェックサービス「じぶんからだクラブ」

手軽な自己採血による血液検査サービス「じぶんからだクラブ」
手軽な自己採血による血液検査サービス「じぶんからだクラブ」

糖尿病や高脂血症などの生活習慣病は、食事や運動などの生活習慣を改善することで予防できるものが少なくありません。大切なのは、定期的に自分のからだの状態を把握し、「未病」の段階で変化に気づくことです。そこでMCHCグループは、「病気を治す」だけでなく「病気を防ぐ」ためのソリューション提供に注力しています。MCHCグループの健康ライフコンパス株式会社は、健康診断を受ける機会を逃してしまいがちな人々の健康管理に着目し、ドラッグストアで受けられる手軽な自己採血による血液検査サービス「じぶんからだクラブ」を展開しています。これは、ヘルスケアを日本の成長戦略の重要テーマに位置づける経済産業省のグレーゾーン解消制度の活用第1号となった、まったく新しいサービスです。
検査項目は、通常の健康診断と同様の13項目。検査結果は会員サイトに保存され、経時変化を確認することができます。2015年5月にはサービス提供店舗が2,000店まで広がり、利用者も順調に増加しています。ある小児科の病院に隣接する店舗では、若いお母さんの利用が多いなど、子育てに忙しく自分の健康管理がおろそかになりがちな方から感謝の声をいただいています。
MCHCグループは、じぶんからだクラブを起点に、今後は食品メーカーやスポーツクラブと連携しながら、検査結果を踏まえた体調・体質を考慮した食事メニューや運動療法を提案するサービスにも取り組んでいく計画です。

田辺三菱製薬 新規2型糖尿病治療剤「カナグル」が2014年度「日本薬学会 創薬科学賞」を受賞

創薬科学賞の受賞風景
創薬科学賞の受賞風景

田辺三菱製薬が創製したSGLT2阻害剤「カナグル」(一般名:カナグリフロジン水和物)が、2014年度「日本薬学会 創薬科学賞」を受賞しました。本剤は、過剰な糖を体外に排泄する新規作用機序を有し、糖尿病治療に新たな選択肢を提供します。田辺三菱製薬と第一三共株式会社が共同でプロモーションを行い、糖尿病領域でNo.1のプレゼンスの確立をめざします。

H-3 疾患予防・早期発見への貢献

H-3-1 ワクチンの投与係数を17%増加(09年度比)させる

感染症の予防に有効なワクチンを開発し、安定供給に努めます。

2015年度の実績129%増加(09年度比)

予防接種はインフルエンザや麻しん(はしか)など、感染症の予防に非常に有効です。MCHCグループは、4種混合ワクチンを阪大微生物病研究会と共同開発するなどワクチンビジネスに注力しており、ワクチンの投与係数を2015年度に2009年度比で17%増加させることを目標にしました。

  • ※ ワクチンの投与係数:ワクチンは種類によって1シーズンしか効かないものから生涯有効なものまであるため、それらを適切に評価できるよう補正をかけたMCHC独自の係数

H-3-2 臨床検査受託患者数・健診受診者数を26%増加(09年度比)させる

臨床検査と健康診断サービスを普及させ、病気の早期発見に貢献します。

2015年度の実績21%増加(09年度比)

臨床検査や健康診断は病気を早期発見するのに効果的な手段の一つです。また、臨床検査は治療方針を決める手助けにもなり、健康診断は健康維持・増進に向けて日常生活を見直すきっかけにもなります。
(株)LSIメディエンス(旧三菱化学メディエンス)は、医療機関からの臨床検査の受託や、臨床検査で使用する診断薬・診断機器の開発製造等、検査・分析サービスを展開しています。MCHCグループは、LSIメディエンスの事業を通じて、臨床検査の受託患者数および健康診断の受診者数を2015年度に2009年度比で26%増加させる目標を掲げました。

  • ※ 臨床検査:患者さんから、血液・尿等の検体を採取し、それらを化学的あるいは形態学的に検査(検体検査)すること

臨床検査受託患者数・健診受診者数指標は、成人人口の増加や高齢化に伴う臨床検査市場の堅実な拡大、健康への意識の高まりによる健康検診市場の順調な成長に加えて、新規項目の導入、産学連携、提案営業などによる競合他社との差異化の推奨により、APTSIS 15では、2009年度比121%という最終成績となりました。APTSIS 20においては、算定製品の範囲に、新たに臨床検査機器・セルフメディケーションを加えた指標を運用し、当該分野でのより一層の事業推進とKAITEKI実現をめざしていきます。