三菱ケミカルホールディングスTHE KAITEKI COMPANY

Sustainability[Green]指標

S-1 地球環境負荷の削減への貢献

S-1-1 地球環境負荷を05年度比30%削減する

MCHCグループの技術力を集結し、製造過程で排出される物質の環境への影響を削減することをめざします。

2015年度の実績36%削減(05年度比)
製造現場において省エネルギーに向けた改善活動を継続しています。

対象となる環境負荷物質は、GHG(温室効果ガス)、NOx(窒素酸化物)、SOx(硫黄酸化物)、ばいじん、VOC(揮発性有機化合物)、排水中の全窒素量の6種類です。MCHCは、環境影響評価手法に基づいた係数を用い、これらの物質が環境にどの程度影響を与えるのかを数値化しています。

気候変動への取り組み

出典:一般社団法人 日本化学工業協会

MCHCグループは、グローバルに事業を展開する化学系企業グループとして、気候変動の緩和と適応、地球温暖化対策の推進は最も重要な環境課題と認識し、その解決に向けたさまざまな活動を進めています。APTSIS 15においては、自社操業のGHG排出削減にとどまらず、LED関連材料、リチウム電池関連材料、炭素繊維複合材料等の提供を通じて、世の中のGHG排出削減ソリューションの創出、拡大に貢献してきました。また、c-LCAの手法を活用することで、スコープ3排出の算定方法策定および開示、お客さまへの製品カーボンフットプリント情報の提供、GHG削減貢献製品を対象とするMOS指標の策定等を実施しました。

これらの取り組みにより、カーボンマネージメントに関するCDPの評価も大きく向上しています。これまでの活動をさらに加速し、COP21パリ協定のめざす、「世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つ」の達成に貢献していきます。

S-1-2 製品を通じてCO2を350万トン削減する効果を出す

MCHCグループが提供するエネルギー効率の良い製品や部材により、使用段階における二酸化炭素(CO2)排出量を削減します

2015年度の実績142.7万トン
対象の製品・部材の販売を拡大することで、目標達成をめざします。

地球温暖化の原因とされているCO2。MCHCグループでは、製造段階でのCO2排出量削減を重要な課題として位置づけると同時に、エネルギー効率の良い製品や部材を提供することにより、顧客が使用する段階でCO2排出量を削減することをめざしています。

三菱レイヨン 炭素繊維強化プラスチックが自動車の外板部材に採用

日産自動車株式会社「GT-R」のトランクリッド
日産自動車株式会社「GT-R」のトランクリッド

三菱レイヨン株式会社が量産化に向けて開発した炭素繊維強化プラスチックが、2014年モデルの高級スポーツ車のトランクリッドに採用されました。アルミ製に比べて約半分の重量ながら、アルミ製以上の剛性を確保することで、軽量化による燃費向上(CO2排出量削減)と高速運転時の走行安定性に貢献します。今後は自動車用途および産業用途向けの受注を拡大していくことにより、さらなるCO2削減を実現していきます。

S-2 天然資源枯渇への対応・省エネルギー活動の実践

S-2-1 再生可能原料・材料の使用量を重油換算1万トンにする

枯渇の可能性がある化石燃料から、再生可能な原料(植物由来などの天然資源)へ転換します。

2014年度の実績1,330トン
植物由来の原料の使用量を増やすため、製品の用途開発を顧客とともに推進しています。

MCHCグループは、近い将来、枯渇のおそれがある化石燃料(石油、石炭、天然ガスなど)を、植物由来など天然資源を用いた再生可能原料へ転換する事業を推進しており、重油から再生可能原料への代替量を2015年度に1万トンにする目標を掲げました。

三菱化学 植物由来のバイオエンプラ「DURABIO(デュラビオ)」

スズキ株式会社「HUSTLER」内装
「DURABIO」ペレット

将来的な化石由来原料の枯渇が懸念されるなか、植物由来のバイオプラスチックに対する社会的要請は確実に高まっています。しかし、近年では化石由来原料価格の下落もあり、一時的に石化製品の相対的競争力が増していること、また単に植物由来というだけでは既存の石化製品を代替する積極的理由にはなっていないこともあり、バイオプラスチック市場がAPTSIS 15で想定したスピードでは拡大していないのが実情です。

一方、中長期的な視点においては、枯渇性資源の価格が再上昇すると見られるなか、社会的要請はさらに高まるものと思われ、事実、欧州をはじめとして生分解性やバイオコンテントを法制化する動きが本格化してきています。MCHCグループでは、APTSIS 20でも引き続き再生可能原料・材料に関する指標を運用し、一段高い目標の達成をめざしています。多彩な機能を発現させることのできる「DURABIO」や「BioPBS」といった製品を通じて、多様化するお客様のニーズに対応しつつ、KAITEKI実現に向けて貢献してまいります。

S-2-2 希少金属の使用を1,200トン(累積)抑制する効果を出す

枯渇のおそれがある金属資源の使用を抑制することをめざします。

2015年度の実績953トン抑制

MCHCグループは、世界での産出量に対し、その使用状況から枯渇のおそれがある希少金属を独自に特定しており、その使用量を、2015年度までの5年間で累計1,200トン削減することを目標としました。製造プロセスや設備改良による金属触媒の長寿命化や、部品を枯渇のおそれの少ない金属に代替した製品の製造などを推進しています。

S-2-3 原燃料88億円相当の省資源・省エネルギー効果を出す

社会や地球の未来のための貢献活動として、原料やユーティリティーの削減活動を行います。

2015年度の実績実績112.9億円

原料や電気、蒸気、水などのユーティリティーの削減は、コスト競争力強化だけではなく、地球のエネルギー資源や金属資源などの資源枯渇問題の解決にも貢献します。MCHCグループは、既設のプラントの非効率な製造プロセスや設備を改善することにより、2015年度に原燃料換算88億円相当の効果を生み出すことを目標としました。

三菱化学 最新技術の導入によってコスト削減とCO2削減を実現

三菱化学鹿島事業所ビスフェノール課の皆さん
三菱化学鹿島事業所ビスフェノール課の皆さん

三菱化学鹿島事業所では、2012年にILLA International,LLC.(ロシア)と技術導入に関する契約を交わし、2014年7月、酸分解によるフェノール製造工程の技術改良を完了しました。機器設計および運転条件の最適化によって高度な制御システムを構築できたことで高収率・高安定な生産プロセスが実現し、原料の歩留まり改善ならびに運転トラブル回避が可能となりました。この技術改良によるコスト削減効果として年間6.7億円を見込んでいます。また、使用する天然資源量を削減できたことで、製品製造に伴うCO2発生量を年間1.8万トン削減できる見通しです。

S-2-4 製品を通じて9億トンの利用可能な水を提供する

水ストレスが懸念される地域での水問題に、製品を通じて貢献します。

2015年度の実績5.5億トン
目標達成のために、アジア地域をターゲットとした排水処理事業などを強化しています。

世界人口の急激な増加や社会の発展に起因する水不足や、工業用水処理施設の未整備による水の汚染などが深刻な社会課題となっています。MCHC グループは、水の浄化機能を備えた製品群の拡販によって、2015年度に9億トンの利用可能な水を提供することをめざしました。

三菱レイヨン 韓国で排水処理用の中空糸膜の販売を拡大

韓国・東灘水質復元センター(完成予想図)
韓国・東灘水質復元センター(完成予想図)

三菱レイヨンは、韓国において2001年から現地のエンジニアリング企業に排水処理向けの中空糸膜の販売を展開しており、これまでに1000件以上の納入実績があります。
また、稼働が予定されている韓国最大級の水処理施設の第一期工事(1日当たりの処理水量91,500m3)でも採用されており、その後の第二期工事を加えると 1日当たりの処理水量は合計で122,000m3となります。

S-3 調達を通じた社会・環境課題解決への貢献

S-3-1 購入原料品目の有害物質含有調査の実施率を80%以上にする

購入原料に含有される化学物質調査の実施率向上をめざします。

2015年度の実績84%

MCHCグループは、原材料や資材、部品などを調達する際、環境に配慮した製品を優先的に調達する「グリーン調達」を推進しています。その一環として、取引先の協力のもと、製品に含有される化学物質を調査し、その情報を確実に管理・伝達する取り組みを進めています。原料の取引品目の80%以上について調査を実施することを目標としました。

S-3-2 CSR調達率を原料・包材の90%以上にする

サプライチェーン全体において、社会・環境課題に配慮することをめざします。

2015年度のCSR調達率95%達成

MCHCグループは、自社サプライチェーンにおける人権、労働、環境、腐敗防止などの課題に責任を持って取り組んでいます。取引先の協力のもと2008年からCSRアンケートとフィードバックを通じて社会・環境問題に配慮した調達活動を推進しています。2014年度に目標を繰り上げて達成しましたが、引き続きMCHCグループ「お取引先様と共有をお願いしたい事項」の取引先への共有推進など諸施策を講じています。