ACT.1 事業ポートフォリオ改革

社会課題解決型の事業領域へ

当社は、2050年のめざすべき社会の実現に向けて、SDGs、メガトレンドと企業理念、価値基準を照らし合わせ、当社グループが解決に貢献すべき社会課題を特定し、それを事業領域としました。KV30では、社会課題の解決に取り組まなかった場合のリスクを約1兆円と試算し、これらリスクを最小化するのみならず、社会課題の解決を事業機会と位置付け、ポートフォリオを改革し続けることで持続的な企業価値の向上をめざします。

社会課題と事業領域の特定プロセス

1. 社会課題の抽出(MOS)
メガトレンドとSDGsで示された社会課題を企業理念・価値基準と照らし合わせ、当社グループとして解決に貢献すべき社会課題を抽出。
2. リスクの評価
社内外ステークホルダーとの討議を重ね、社会課題の解決に取り組まなかった場合のリスクを定量評価。
3. 社会課題の特定
当社グループが取り組むべき社会課題を特定。
4. 事業領域の特定
特定した社会課題の解決の方向性を見出し、事業領域を特定。

社会課題の解決に取り組まなかった場合のリスク

リスク1
企業価値・ブランド価値の棄損
リスク2
既存ビジネスの喪失・縮小
リスク3
新しい成長機会の逸失
社会課題 GHG低減・有効活用

機関投資家がESGを重視する中、不十分なESG対応による株価の低迷と金利上昇

社会課題への対応が不十分であれば、ブランド価値が棄損

企業に社会的意義を強く求める 優秀な若手人材の喪失

顧客要求の変化、規制強化、 政策変更による、既存ビジネスのリスク顕在化

社会課題リスクの顕在化による事業コストの増加

  • 炭素税負担
  • 食糧格高騰等
  • 異常気象による操業ロス
  • 医療保険増
  • 感染拡大による操業停止

医療費削減による事業利益の縮小

デジタル化の遅れによる競争力低下

  • DXによる業務最適化
  • MI※を駆使した開発競争

マテリアルズ・インフォマティクス:AIを用いて新素材の設計や代替素材の探索を効率的に行う開発手法

社会構造変化に対応した人事組織改革への取り組み遅延 による競争力の喪失

社会課題解決型のポートフォリオ改革遅延による成長機会の喪失

プラットフォーム形成への ビジネスモデル変革・ 技術イノベーションの遅延による 新しい成長機会の喪失社会課題リスクの顕在化による

グローバル化の遅延による成長機会の喪失

持続可能な資源管理
持続可能な食糧供給
持続可能な水供給・利用
健康でいきいきとした暮らしの実現
安全・安心で快適な暮らしの実現
通信・デジタル処理技術の高度化
人・働き方
構造変化から求められる変革の方向 社会課題解決に資する事業ポートフォリオ
ビジネスモデルの変革
(モノからコト)
環境・社会インパクトへの対応強化
人・働き方に関わる制度と仕組みの変革
リスクのインパクト (億円) B/Sの悪化 1,600
株式価値の低下 2,300
営業利益減少 200 4,100 2,200

当社グループが取り組む社会課題と事業領域

社会課題 課題解決に向けた当社の貢献の方向性事業領域 事業領域
GHG低減 GHG排出削減・有効活用による気候変動の緩和 GHG低減(エネルギー・モビリティ)
資源管理 素材の循環型社会を実現 炭素循環
食糧・水供給 食糧・水の供給不安の解消に貢献 食糧・水供給
健康いきいき 健康でいきいきと暮らせる社会の実現 医療進化
デジタル 社会システムレベルでの最適化を実現するデータ社会の基盤構築 デジタル社会基盤
安全・安心 安全・安心で快適な暮らしの実現に貢献 人快適化
人・働き方 社会課題の解決に熱意を持つ人が、やりがいを持って働ける場を提供 <人事制度改革>

ポートフォリオの柱となる「成長事業群」を選定

持続的成長に向けて、中長期的な視点で事業ポートフォリオを構築していきます。成長事業の選定にあたっては、GHG排出規制やプラスチック循環など事業領域に影響を与える各種規制の動向を勘案しながら、2050年までを見据えた上で現在から2030年までの市場トレンド、技術進化の動向を分析し、事業候補を挙げました。そして、これら事業候補の中から「市場成長性」「技術イノベーションの余地」「市場規模」の3つの観点で成長事業を選定しました。

2030年のポートフォリオの柱となる「成長」事業:MCHCグループが解決すべき社会課題と事業領域として、GHG低減、炭素循環、食料・水供給、医療進化、デジタル社会基盤、人快適化の6つを策定。

「コト化」と「イノベーションの高度化」を通じてビジネスモデルを変革

当社は、ポートフォリオの柱となる成長事業を拡大していくためには、ビジネスモデルを抜本的に変えていく必要があると考えています。そこでKV30では、顧客の要望に応える製品供給を中心としたビジネスモデルにとどまらず、社会の要請に応える付加価値の高いソリューションを提供するビジネスモデルへと変革、すなわち、コト化レベルの向上を図り、問題解決・最適化の範囲を社会システム全体へと広げていきます。当社グループは、このコト化レベルの向上とイノベーションの高度化の両側面から成長事業の付加価値を高め、収益力の強化を図っていきます。

ビジネスモデル変革図:イノベーションの高度化(素材の技術革新、データ集積、アルゴリズム/アーキテクチャ、オープンイノベーション、人材)を縦軸に、コト化レベル、ヘルスケアのコト化レベルを横軸に事業をマッピング

成長事業を中心としたポートフォリオへ

社会課題解決型の事業群へとポートフォリオを果敢にシフトしていくことで、成長事業の売上収益構成比を、現在の約25%から2030年には70%超へと拡大していきます。

2030年の売上収益の目線

2018年の売上高3.9兆円、成長事業の売り上げ収益構成比25%から、2030年は売上高6.0兆円、成長事業の売り上げ収益構成比70%超へと拡大。※成長事業:GHG低減、炭素循環、食糧・水供給、デジタル社会基盤、人快適化、医療進化

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