イノベーション事例

デジタルトランスフォーメーションで新しい企業価値と風土を創造

MCHCグループは、研究開発から生産、サプライチェーンマネジメントまであらゆる活動においてデジタルトランスフォーメーション(DX)を通じた変革に挑戦、新しい価値創造基盤の構築をめざしています。

3つのテーマでDXを推進

MCHCが考えるDXには、3つのテーマがあります。
1つめはオペレーションの最適化です。例えばMMA事業においては、グローバルなサプライチェーンの情報伝達をデジタル化して事業運営を最適化することで、世界中の顧客に市況変化の中でもより安定的に製品を提供できるようになります(下図 参照)。また、その他の事業においても、工場のデータ活用によるダウンタイムの削減や製品の品質管理の精度向上、さらにAI技術を活用した商品開発の効率化などにも取り組んでいます。
2つめのテーマが、新たなビジネスモデルの創造です。デジタルを活用した顧客との新しいタッチポイントや製品開発に関するエンゲージメント方法を変革することで、従来型のB2Bビジネスモデルを超えて、新たなソリューションに結びつけていくほか、強固なレジリエンスを持ったサプライチェーンを再構築していきます。
3つめが、量子コンピューティングなど、ビジネスと研究開発を変革する強力な可能性を秘めた新たなテクノロジーを開発し、業務に適応させていくことです。これらの活動により、MCHCグループの業界におけるデジタルリーダーとしての未来を描き出し、競合他社よりも迅速に市場の変化に対応していきます。

デジタル技術で結ばれたグローバルMMA供給ネットワーク

独自のMCHCメソッドを開発し、デジタル化を自己進化させる仕組みへ

MCHCは、化学品からヘルスケアまで、グループ会社が共通活用できる独自の「MCHCメソッド」を開発しました。これを活用することで、グループ全体のデジタルネイティブ文化を醸成、緊密なコラボレーションを推進していきます。
また、DXデジタルユニバーシティ*1や機械学習プロジェクトキャンパス*2を通じ、最新のデジタルアプローチへの認識を広げています。

  • *1DX人材育成のための教育プログラム
  • *2機械学習のプロジェクトを推進する上で検討が必要な12の項目をまとめ公開したもの

新型コロナウイルス感染症のようなブラックスワン現象は、DXの重要性を再認識させ、業界を不可逆的に変えていきます。より変化に強い業務モデルの構築や、リアルとデジタルの長所を活かしたコミュニケーションの検討などを通じて、不透明な状況の中、MCHCグループは、未知の挑戦に立ち向かう決意を固めています。

コーポレートベンチャー活動で新たな事業機会を創出

シリコンバレーと日本に拠点を置くベンチャーグループでは、有望なスタートアップ企業との戦略的パートナーシップを通してMCHCグループ全体の事業成長の機会創出を支援しています。

MCHCグループとスタートアップ企業とのパートナーシップにより、双方の事業成長を実現

MCHCグループは、市場との接点をはじめ、大規模な製造能力や調達・生産ノウハウ、投資資金など、スタートアップに提供できるリソースを数多く保有しています。各社事業部と緊密に連携することで、スタートアップとMCHCグループの事業間で確実にシナジー効果が創出できるよう努めています。協業支援により、スタートアップ企業とグループ内の事業部との連携はこれまでに70件以上となり、多くの概念実証に成功しました。

Diamond Edge Ventures, Inc.(DEV)のベンチャー投資

成熟した産業においても、スタートアップ企業との協業によって劇的な変革をもたらすことは可能です。DEVは、イノベーションの源泉をグローバルに活用し、MCHCグループの未来の成長に貢献するために、アメリカのシリコンバレーに設立されました。現在の事業に関連あるスタートアップ企業への投資を行うとともに、次の成長の柱となる新分野・新事業の開拓にも取り組んでいます。

DEVが投資するスタートアップ企業(2020年3月31日時点)

社名 強みと協業 パートナーから頂いたコメント
DigiLens, Inc.
(アメリカ)
強み:次世代AR/VRディスプレイを実現させる技術・デバイスの開発
協業:AR/VR導光板用プラスチック基板の開発
「DEVは深い知見を持った投資家であり、MCHCグループの事業部や経営層、そして志を同じくする他の投資家たちに当社を推薦し結び付けてくれました。」
クリス・ピケットCEO
Fluence Analytics, Inc.
(アメリカ)
強み:ポリマー重合反応のリアルタイムモニタリング技術によるIIoTの実現
協業:研究所や工場におけるポリマープロセスの最適化と新製品開発
「日米両国における複数事業部との連携の速さと幅広さに感銘を受けました。」
アレックス・リードCEO
AddiFab ApS
(デンマーク)
強み:3Dプリンティングと射出成形を融合させた積層造形技術の開発
協業:部品製造におけるパートナーシップおよび材料の共同開発
「DEVは三菱ケミカルとの事業展開に欠かせない存在となっています。」
ラッセ・スタールCEO
Lactips S.A.
(フランス)
強み:サーキュラーエコノミーに貢献する生分解性バイオポリマーの開発
協業:「グリーン」素材と顧客向けアプリケーションの開発、製品ポートフォリオにおける生分解性の向上
「製品の市場化に向けて、MCHCグループ事業部とのWin-Win関係の探索・支援をDEVが主導してくれたことに感謝しています。」
マリー・エレーヌ・グラマティコフCEO

IIoT:Industrial Internet of Things

今後は半導体、ヘルスケア分野での投資を計画

2020年度からは、戦略分野である半導体材料やヘルスケアの分野において、米国、欧州、日本において投資を広げていきたいと考えています。MCHCグループは長期的視点でコーポレートベンチャー活動を構築しており、スタートアップパートナーの成功に向け、持続的かつ強力な支援を推進していきます。新型コロナウイルスの大流行は世界に大きな混乱を引き起こし、MCHCを取り巻く事業環境も大きく変化していますが、変革を主導するスタートアップ企業への継続的な投資活動とパートナーシップを通して、社会課題解決への貢献を深めていきます。

ページトップ