分野別事業概況:素材分野

非枯渇資源を含めた原料の多様化を進めつつ、常に時代のニーズに合わせた体制で製品や技術を提供し、成長する市場を支えていきます。

主要事業・製品

MMA

2019年度
売上収益

2,764億円

2019年度
コア営業利益

243億円

MMA※1

原料の異なる主要3製法※2を保有し、世界トップの約40%のシェアを誇ります。各製造拠点の原料事情やコスト優位性を活かした供給体制をグローバルに構築し、高度なオペレーションの実現をめざしています。

  • 1 Methyl methacrylate
  • 2 ACH法、C4直酸法および三菱ケミカルの独自技術である新エチレン法(Alpha法)
PMMA※3

透明性、耐候性、加工性に優れ、看板やディスプレイ棚、水族館の水槽等に使われるアクリル樹脂板をはじめ、自動車部品や光学部品、家電部品の成形材料、プラスチック光ファイバー等、幅広い製品群で事業を展開しています。

  • 3 Polymethyl methacrylate

石化

2019年度
売上収益

5,344億円

2019年度
コア営業利益

21億円

石化原料・基礎化学品

茨城と岡山※にエチレンプラントを有し、エチレン・プロピレン等のオレフィンとベンゼン・トルエン等のアロマを供給。またエチレン系、プロピレン系、C4系の各誘導品やテレフタル酸等を取り扱っています。

  • 岡山のエチレンプラントは、旭化成(株)・三菱ケミカル折半出資の三菱ケミカル旭化成エチレンが保有しています
ポリオレフィン

独自の触媒技術やプロセス技術をベースに、自動車、電線、医療、食品等、多岐にわたる分野で、高品質で高機能な製品を提供。また海外でも、自動車分野をはじめ成長するグローバル市場を取り込みながら事業を拡大し、高機能材料のグローバルサプライヤーの一角を担っています。

炭素

2019年度
売上収益

2,463億円

2019年度
コア営業利益

81億円

コークス

コークスは国内外の鉄鋼産業を支えており、コークス製造プロセスで生成するタールからもさまざまな製品が生み出されています。世界中の国々から石炭を輸入し、年間約60~70種類もの原料をさまざまな組み合わせでブレンドすることで、異なる品質のコークスをつくり分けています。

カーボンブラック

カーボンブラックは、タイヤや印刷用インク、樹脂着色など、私たちの身の回りで利用されている素材です。原料から製品に至るまで一貫した品質管理のもとに生産しています。

その他製品:炭素材/合成ゴム

産業ガス

2019年度
売上収益

8,433億円

2019年度
コア営業利益

880億円

産業ガス

酸素、窒素、アルゴンを中心とする産業ガス市場において国内トップの40%のシェアを有するとともに、北米、欧州、アジア・オセアニアを主要市場としながら海外の事業エリアを拡大しています。

産業ガス関連機器・装置

わが国初の空気分離装置の国産化をはじめ、宇宙環境試験装置、液体ヘリウム関連装置の製造など、世界トップレベルのプラントメーカーとして高い信頼を得ています。

SWOT分析

S強み

MMA
  • 主要3製法を保有し、世界シェアNo.1のマーケットポジション
石化
  • クラッカーから誘導品までのプロダクトチェーンを構築する中で蓄積した技術
炭素
  • 原料炭配合技術とコークス品質管理技術
産業ガス
  • 国内シェアNo.1のマーケットポジションとグローバル市場をカバーする供給体制

W弱み

MMA
  • 海外市況、原料動向による収益変動
石化
  • 原油価格などコモディティ価格の変動影響を受けやすい
炭素
  • 原料炭価格の乱高下による収益変動
産業ガス
  • 電力コストの影響による国内での収益変動

O機会

MMA
  • グローバルでの需要拡大に対応可能な事業ネットワーク
石化
  • 海外成長地域でのナレッジビジネス(技術ライセンス、触媒)
炭素
  • 拡大するインドなど新興国の粗鋼生産とコークス需要
産業ガス
  • 海外での投資機会増大とエレクトロニクス・メディカル用途での需要拡大

T脅威

MMA
  • 他素材との競合
石化
  • 日本市場への米国シェールベース製品、中国石炭ベース製品の想定を超える流入
炭素
  • 鉄鋼会社の再編に伴う高炉の集約化
産業ガス
  • 欧米ガスメジャーによるさらなる海外市場の寡占化

APTSIS 20

方針
  • コスト競争力強化による収益安定化
  • グローバル市場における成長加速とプレゼンス強化
主要戦略
  • コスト競争力強化
  • グローバル展開の加速(MMA・産業ガス)
  • 事業再構築

MMAの成長戦略

約40%の世界生産能力シェアを持つ、MMAのグローバルNo.1サプライヤーとしての圧倒的な競争優位性を維持するため、能力増強と生産体制の最適化を図っていきます。

三菱ケミカルは、MMAの主要3製法※を世界で唯一有し、グローバルに事業を展開しています。さらにデジタル技術を活用することにより、各地域の需給状況や市況・原料動向、製法別コスト情報をタイムリーに把握し、グローバルサプライチェーンマネジメントのさらなる高度化に取り組んでいます。

今後も世界市場における競争優位性を維持しながら、デジタル技術の活用によって生産体制の最適化を図り、安定した収益を確保していきます。

ACH法、C4直酸法および三菱ケミカルの独自技術である新エチレン法(Alpha法)

揺るぎないグローバル供給網の構築

石化の競争力強化戦略

ナフサクラッカーの集約や不採算事業からの撤退などにより、大規模な構造改革に一定の目途を付けました。今後も生産拠点の強化や生産体制の最適化などによって競争力を強化し、収益の最大化を図っていきます。

三菱ケミカルとENEOS(旧JXTGエネルギー)(株)は、鹿島地区での石油精製事業および石油化学事業のさらなる連携強化に向けて、折半出資による有限責任事業組合(LLP)を2019年11月に設立しました。原料・製造プロセスの効率化、ガソリン基材の石化利用と石油化学製品の生産最適化による国際競争力強化に加え、廃プラスチックを石油精製・石油化学の原料として再生利用するケミカルリサイクルの技術検討に取り組んでいます。

ケミカルリサイクルイメージ

炭素の競争力強化戦略

三菱ケミカルは、非鉄鋼メーカーとしては世界最大規模のコークスメーカーとして、国内のみならず世界の鉄鋼メーカーに対して幅広く安定的にコークスを供給しています。また、コークス副産物の付加価値拡大を今後も継続的に推進し、収益の最大化を図っていきます。

Focus:産業ガス さらなる飛躍に向けて、持株会社体制に移行

日本酸素ホールディングスでは、寡占化の進む産業ガス業界の中で確固たる地位を確立することをめざしています。2018年3月期からスタートした中期経営計画「Ortus Stage 2」の基本方針の一つである「グローバル化の推進」に基づき、2018年12月に米国の産業ガスサプライヤーPraxair, Inc.の欧州事業の一部を買収し、グローバル4極体制(日本、米国、欧州、アジア・オセアニア)を構築しました。

世界の政治・経済状況が目まぐるしく変化していく中でさらに飛躍していくためには、グループの総合力を発揮し、世界の産業ガスメジャーとの競争に勝ち残る必要があります。そのために、2020年10月に持株会社体制へ移行し、社名を「日本酸素ホールディングス(株)」と変更しました。

持株会社体制への移行で、各地域の事業会社に権限委譲を進め、意思決定の迅速化と事業執行責任の明確化を図ります。さらに、適切な経営資源の配分や、グループ全体の戦略立案、コンプライアンスの徹底、リスク管理体制の強化などを進めていきます。

新グローバル経営体制への移行

環境・社会課題の解決「人に優しい職場づくり」をめざして―心身に負担の大きい作業の削減―

三菱ケミカルは、KAITEKI健康経営を推進し、「多様な人材がいきいきと活力高く働ける会社・職場づくりを通じて、高い生産性と豊かな創造性の基盤を築くこと」をめざしています。この一環として、生産現場などで活躍する従業員の視点を取り入れ、心身に負担の大きい作業の削減に取り組んでいます。全社で2,000件以上の取り組み案件を抽出し、2019年度は特に優先順位の高い案件について対応を進めました。技術的に実現困難な案件については、AIやIoT、ロボティクスなどを活用した新技術を開発するなど、女性や高齢者を含めた多様な人材が働きやすい現場づくりをめざしています。

改善イメージ:パワースーツによる作業負荷軽減(検証中)

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