三菱ケミカルホールディングス社長 越智 仁 2017年年頭挨拶 (要旨)

2017年01月04日 その他

株式会社三菱ケミカルホールディングス

 


【ICT・AIの進歩が社会・市場を大きく変化させる】
 
 英国のEU離脱決定や米国の大統領選などこれまでの常識では考えられない政治的出来事が続き、内向き志向の強まりとグローバル化への反感、格差拡大への不満は今後の政治動向を考える上で大きな問題となっている。2017年の世界の政治は安定性を欠き、様々な波乱含みの中で進んでいく懸念があると言えるだろう。
 一方で、世界経済は米国経済の堅調さ、中国の「新常態」の維持により2016年は幾分安定した成長を取り戻せた。今後更に、バイオ技術や、情報通信技術(ICT)、人工知能(AI)などの科学技術の大きな進歩により、ロボティクス、モビリティ、医療・健康などの分野では、凄まじい発展が加速度的、かつ不可逆的に起こり、大きな変化を社会と市場にもたらしていくものと思われる。
他方で、一昨年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)とそれに基づく国際協調の潮流の下、投資家は持続可能な経営を企業に求めており、こうした動きはいっそう加速していくだろう。
 

【大型の事業構造改革は完遂】

 当社に関しては、中期計画「APTSIS 15」で進めてきた大型の構造改革をほぼ完遂し、昨年度は過去最高の連結営業利益を達成した。中期計画「APTSIS 20」の初年度である2016年度も期初予想を上回って成長に向け良いスタートを切れた。関係者の努力に御礼申し上げる。
 

【2017年は「成長と変革を推し進める年」】
 
2017年の干支である丁酉(ひのととり)は、チャンスを生かし果実を取り込み新たに成長するという意味がある。4月にスタートする新生三菱ケミカルでの中長期戦略は2025年の市場変化を予測し、バックキャスティングして作成している。2025年の世界は、持続可能性への国際的な取り組み、また情報通信技術を中心とする技術革新により、大きく変貌していく。我々はこれらの変化に即応すべく、「真にグローバルな『THE KAITEKI COMPANY』をめざす」という目標と責任をあらためて共有し、今年を「成長と変革を推し進める年」と位置づけてスタートしたい。
 

【事業ポートフォリオ改革、新たな技術への挑戦に取り組む】
 
成長と変革を推し進め、「APTSIS 20」達成のために次の項目について着実に取り組んでいきたい。

1.経営体制の進化:今まで取り組んできた赤字事業の撲滅と構造改革というフェーズから
   さらに一歩前に進んだ事業ポートフォリオ改革の強化を図っていく。
  • 2・新たな成長分野の開発:新生三菱ケミカルの発足によりインテグレーションと協奏を加速して
  •   成長事業の構築を進める。
  • 3・働き方改革「健康経営」:真に必要な仕事に集中できる体制と働き方を構築し、
  •   創造性の高い組織を作り上げていきたい。
  • 4.新たな技術への挑戦:ICT・AI・ビッグデータをフル活用しながら、次世代事業の開発、
  •   革新的な生産技術の創出、R&Dのスピードアップを図っていく。



[本件に関するお問い合わせ先]
株式会社三菱ケミカルホールディングス 広報・IR室
TEL 03-6748-7140

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