遅発性ジスキネジア治療剤「ジスバル®カプセル40mg」発売のお知らせ

2022/06/01 事業関連

三菱ケミカルホールディングスグループの田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役:上野裕明、以下「田辺三菱製薬」)は、「ジスバル®カプセル40mg」(一般名:バルベナジン、以下「ジスバル」)(小胞モノアミントランスポーター2;VMAT2阻害剤)について、遅発性ジスキネジア治療剤として、2022年5月25日に薬価基準に収載されたことを受け、本日発売いたしました。
 
ジスバルは、日本においては初めて遅発性ジスキネジアの治療剤として承認された医薬品であり、1日1回服用の経口剤です。
 
遅発性ジスキネジアは、口腔顔面領域(舌、口唇、顎および顔面)、四肢および体幹の不随意運動を特徴とする神経障害です。重症になれば嚥下障害や呼吸困難を引き起こす可能性があり、重篤な状態になる患者さんもおられます。抗精神病薬(原疾患の治療に用いられる薬剤)などを長期間服用することで起こり、ドパミン受容体の感受性増加等が原因と考えられています。
遅発性ジスキネジアの症状でお困りの患者さんが、原疾患の治療を受けながら遅発性ジスキネジア治療にも向き合える環境を整えるお手伝いをしたいと考えています。
 
ジスバルの情報提供については、神経領域に強みのあるヤンセンファーマ株式会社とパートナーを組むことで、幅広い医療関係者の皆様へ適切な情報をお伝えできると考え、2021年11月にコ・プロモーション契約を締結しています。ジスバルの販売はヤンセンファーマ株式会社が行い、医療機関への情報提供活動については、田辺三菱製薬、ヤンセンファーマ株式会社および吉富薬品株式会社の3社共同で実施します。
 
田辺三菱製薬グループは、ヤンセンファーマ株式会社との連携による迅速かつ丁寧な情報提供活動をおこなうことで、遅発性ジスキネジア患者さんの治療に貢献してまいります。


「ジスバル」の製品概要
 
 
 
販売名 ジスバル®カプセル40mg(DYSVAL® capsules)
一般名 バルベナジン
効能・効果 遅発性ジスキネジア
用法・用量 通常、成人にはバルベナジンとして1日1回40mgを経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回80mgを超えないこととする。
包装 100カプセル[10カプセル(PTP)×10]
薬価 40mg 1カプセル 2,331.20円
製造販売承認日 2022年3月28日
薬価基準収載日 2022年5月25日
発売日 2022年6月1日
製造販売元 田辺三菱製薬株式会社
販売元 ヤンセンファーマ株式会社
プロモーション提携 吉富薬品株式会社
 
◆ジスバル(バルベナジン)について
バルベナジンは、神経終末に存在するVMAT2を阻害することにより、ドパミン等の神経伝達物質のシナプス前小胞への取り込みを減らし、不随意運動の発生に関わるドパミン神経系の機能を正常化させます。
米国では、ニューロクライン バイオサイエンシズ社が、2017年4月に遅発性ジスキネジアを適応症として承認を取得しています。
田辺三菱製薬は、2015年にニューロクライン バイオサイエンシズ社 (米国)から、本剤に関する日本およびアジアの一部における独占的開発および販売権を獲得し、既に、シンガポール、タイ、韓国およびインドネシアにおいて、それぞれ2021年5月、8月、11月および12月に遅発性ジスキネジアに対する承認を取得し、マレーシアにおいて、現在承認申請中です。

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