グローバル・コモンズの保全に向けた東京大学との共同研究の成果について
～プラネット・ポジティブ・ケミカルズレポートを発表～
2022/09/13 その他
三菱ケミカルグループ（以下「当社グループ」）の三菱ケミカル株式会社と国立大学法人東京大学（総長：藤井 輝夫、以下「東京大学」）は、2021年4月1日より、グローバル・コモンズ（人類の持続的発展の共通基盤である地球環境システム）を守るための化学産業の役割に関する共同研究を行ってきました。このたび共同研究の成果として、「プラネット・ポジティブ・ケミカルズレポート(The Planet Positive Chemicals report、以下「当レポート」)」を2022年9月13日に公開したことをお知らせします。
本共同研究の目的は、プラネタリー・バウンダリーズ（Planetary Boundaries）の範囲内で活動するサステナブルな社会・経済の実現を目指して、化学産業自らの環境負荷低減に加えて、他の産業や消費者のために化学産業が果たすべき役割、解決すべき課題を検討し、ビジョンを描くことです。そのため生産・消費、エネルギーなどの主要経済システムの転換（サーキュラーエコノミー化）に対する化学産業の貢献の可能性を研究してきました。
当レポートの発表にあたり東京大学グローバル・コモンズセンターは、システム・チェンジ企業である SYSTEMIQ社と共同で1年以上に及ぶ調査を行いました。当レポートは、温室効果ガス(GHG)排出ネット・ゼロの世界における化学物質の需要をシステム全体で捉え、バリューチェーン全体における化学産業のGHG排出量を検討し、化学産業の将来の道筋を詳細に示しています。また、当レポートは、化学産業・関連産業・政策立案者が将来の道筋について共通見解のもとで合意し、サステナブルな事業モデルへの移行を加速させることを目指しており、システムを転換するための10の主要なアクションを提案するとともに、モデルと解析の詳細を一般に公開しています。
当社グループは、化学産業がネット・ゼロを達成するための道筋を、スコープ1・2のみならずスコープ3の上流・下流まで定量的に分析したこの前例のないレポートの幅広さと深さを高く評価するとともに、この画期的な研究に共同で取り組んだ意義を重視しています。当社グループはこの研究成果を社会と広く共有し、サステナブルな事業モデルへの移行を目指して幅広いパートナーと協力関係を築きながら、ネット・ゼロの世界における化学産業の新たな役割を追求していきます。
当レポートの公開ページ
https://cgc.ifi.u-tokyo.ac.jp/research/chemistry-industry/
【ご参考】
●2020年8月6日付プレスリリース
サーキュラーエコノミーの実現に向けた東京大学と三菱ケミカルとの産学連携について
●2021年3月31日付プレスリリース
グローバル・コモンズの保全に向けた東京大学と三菱ケミカルの共同研究について
●プラネタリー・バウンダリーズ（Planetary Boundaries）
地球環境システムを安定化させている9つのプロセス（気候変動、生物多様性、窒素・リン循環など）について、人類が持続的に発展していくために超えてはならない限界値を定義しました。これを超えると大規模で不可逆的な環境変化をもたらすリスクが大きくなります。気候変動が危険領域にあるほか、生物多様性と窒素・リン循環は限界値を超えたとされています。
Rockström et al. (2009). Planetary Boundaries: Exploring the Safe Operating Space for Humanity. Ecology and Society, 14 (2). https://doi.org/10.5751/ES-03180-140232
Steffen et al. (2015). Planetary boundaries: Guiding human development on a changing planet. Science, 347 (6223), 1259855–1259855. https://doi.org/10.1126/science.1259855
●SYSTEMIQ社について
システム・チェンジ企業であるSYSTEMIQは、自然・食料、素材・サーキュラーエコノミー、エネルギー、都市、サステナブルな金融という5つの主要システムにおいて市場とビジネスモデルを変革し、SDGsおよびパリ協定の達成を推進するために2016年に設立された企業です。戦略的アドバイザリーと高インパクトな現地活動を組み合わせ、ビジネス、金融、政策立案者、市民社会と連携してシステム転換を実現します。SYSTEMIQは、ブラジル、フランス、ドイツ、インドネシア、オランダ、英国にオフィスを構えています。
SYSTEMIQ社のHP：www.systemiq.earth
本共同研究の目的は、プラネタリー・バウンダリーズ（Planetary Boundaries）の範囲内で活動するサステナブルな社会・経済の実現を目指して、化学産業自らの環境負荷低減に加えて、他の産業や消費者のために化学産業が果たすべき役割、解決すべき課題を検討し、ビジョンを描くことです。そのため生産・消費、エネルギーなどの主要経済システムの転換（サーキュラーエコノミー化）に対する化学産業の貢献の可能性を研究してきました。
当レポートの発表にあたり東京大学グローバル・コモンズセンターは、システム・チェンジ企業である SYSTEMIQ社と共同で1年以上に及ぶ調査を行いました。当レポートは、温室効果ガス(GHG)排出ネット・ゼロの世界における化学物質の需要をシステム全体で捉え、バリューチェーン全体における化学産業のGHG排出量を検討し、化学産業の将来の道筋を詳細に示しています。また、当レポートは、化学産業・関連産業・政策立案者が将来の道筋について共通見解のもとで合意し、サステナブルな事業モデルへの移行を加速させることを目指しており、システムを転換するための10の主要なアクションを提案するとともに、モデルと解析の詳細を一般に公開しています。
当社グループは、化学産業がネット・ゼロを達成するための道筋を、スコープ1・2のみならずスコープ3の上流・下流まで定量的に分析したこの前例のないレポートの幅広さと深さを高く評価するとともに、この画期的な研究に共同で取り組んだ意義を重視しています。当社グループはこの研究成果を社会と広く共有し、サステナブルな事業モデルへの移行を目指して幅広いパートナーと協力関係を築きながら、ネット・ゼロの世界における化学産業の新たな役割を追求していきます。
当レポートの公開ページ
https://cgc.ifi.u-tokyo.ac.jp/research/chemistry-industry/
【ご参考】
●2020年8月6日付プレスリリース
サーキュラーエコノミーの実現に向けた東京大学と三菱ケミカルとの産学連携について
●2021年3月31日付プレスリリース
グローバル・コモンズの保全に向けた東京大学と三菱ケミカルの共同研究について
●プラネタリー・バウンダリーズ（Planetary Boundaries）
地球環境システムを安定化させている9つのプロセス（気候変動、生物多様性、窒素・リン循環など）について、人類が持続的に発展していくために超えてはならない限界値を定義しました。これを超えると大規模で不可逆的な環境変化をもたらすリスクが大きくなります。気候変動が危険領域にあるほか、生物多様性と窒素・リン循環は限界値を超えたとされています。
Rockström et al. (2009). Planetary Boundaries: Exploring the Safe Operating Space for Humanity. Ecology and Society, 14 (2). https://doi.org/10.5751/ES-03180-140232
Steffen et al. (2015). Planetary boundaries: Guiding human development on a changing planet. Science, 347 (6223), 1259855–1259855. https://doi.org/10.1126/science.1259855
●SYSTEMIQ社について
システム・チェンジ企業であるSYSTEMIQは、自然・食料、素材・サーキュラーエコノミー、エネルギー、都市、サステナブルな金融という5つの主要システムにおいて市場とビジネスモデルを変革し、SDGsおよびパリ協定の達成を推進するために2016年に設立された企業です。戦略的アドバイザリーと高インパクトな現地活動を組み合わせ、ビジネス、金融、政策立案者、市民社会と連携してシステム転換を実現します。SYSTEMIQは、ブラジル、フランス、ドイツ、インドネシア、オランダ、英国にオフィスを構えています。
SYSTEMIQ社のHP：www.systemiq.earth
