ゼオライト膜「ZEBREX™」搭載の脱水システムが米Aemetis社のバイオエタノール精製プラントにて稼働開始 ～エネルギー消費量従来比20%超削減を実現～

三菱ケミカルグループ（以下「当社グループ」）は、Aemetis, Inc.（本社：米国カリフォルニア州、以下「Aemetis社」）のバイオエタノール精製プラントにおいて、当社グループのゼオライト膜（以下「ZEBREX™」)を搭載した脱水システムが採用され、本年8月より稼働を開始したことをお知らせします。
ゼオライト膜を用いた脱水システムとしては世界最大のバイオエタノール生産量です。
 
バイオエタノールを燃料として用いるためには、脱水して99%以上の濃度にする必要があり、脱水工程におけるエネルギー消費の削減が強く求められています。「ZEBREX™」は、ゼオライト膜が持つ均質な細孔により、水分子を選択的に分離して取り除くことができるうえに、従来のPSA（Pressure Swing Adsorption = 圧力変動吸着）法によるバッチ式の脱水システムとは異なり、連続運転が可能です。
 
Aemetis社のバイオエタノール精製プラントでは、PSA法から「ZEBREX™」搭載の脱水システムへ切り換えることにより、20%超のエネルギー消費量削減を実現しました。さらに、CO2排出量の削減に加え、オペレーションコストの低減やプラント全体の安定運転にも貢献しています。
 
「ZEBREX™」はエタノールだけでなく、さまざまな有機溶剤の脱水に利用できます。当社グループは、「ZEBREX™」の省エネ技術を通じて、資源・エネルギーの効率的生産と利用の推進に貢献していきます。
 
ご参考：ゼオライト膜の脱水プロセス



 
ゼオライト膜
 

Aemetis社「ZEBREX™」搭載脱水システム（カリフォルニア州キーズ工場）


Aemetis社 カリフォルニア州キーズ工場